ガンパウダー・フォールズ川 6月中旬

Gunpowder Falls River, Maryland
 緊張を強いられる出張の直後、おずおずと休みを申し出て、許可を得る。午前中、家事をして(海外だと、やはりやらねばならないことがとても多い)、午後1時頃、自宅を出た。

 アメリカに来て約2ヵ月半、かなり疲れがたまっているのか、1時間も運転すると眠くなってしまう。広めの路肩に車を止めて、20分ほど昼寝。

 3時過ぎ、ボルチモア郊外の川へとたどり着く。よい天気で風が涼しい。
 人気の川なので、駐車場にはたくさんの車が。でも今日はとにかく自然の中に入るのが目的なので、気にせず森の小道を歩いていく。
 川に着いた。久しぶりにすばらしい流れに身をおいて、肩の力が抜ける。
 前回に比べて、ちょっと減水したような気がする。水の透明度は高く、前回はあった岩のぬめりもとれている。
 出水があったのかな。
 と思って上流を見ると、大きな木が倒れこんでいる。最近、激しい雷雨が相次いでいたらしいので、その影響だろう。

 早速#16のパラシュートを結んでキャストする。しかし、今日は魚っ気がまるでない。ライズは全然見られない。
 ニンフを流したとき、周囲で一度だけ魚が躍るのが見えたが、釣れない。

 そうこうしているうちに、遠くで雷鳴が鳴り出した。

 バージニア州の我が家のそばでも、昨晩、すごい雷雨があって、隣の家の樹木に落雷があった。慎重に様子を窺う。
 雲はこちらに向かってきているようだ。これは撤退した方がよいと思い、川を上がる。
 車に戻る途中で降り出した。豊かに茂った葉のお陰で地面まで届く雨粒は少なかったが、駐車場にたどり着いていると、なんと大粒の雹(ひょう)が降っている。

 あわてて着替え、車を出す。

 しかし、この時点で戻ってきているのは僕ひとり。他の人たちはどうなった?(汗)
 高速道路に出ると、嵐はますます激しくなった。雹が窓ガラスに当たる音があまりに激しく、また、視界がとても悪くなったので、路肩に寄せ、木の下に車を止めた。

 同じように避難する車が増えていく。対向車線は、勤め先帰りの車で大混雑。

 やはりアメリカの自然はスケールが違うと驚きっぱなし。
 家にたどり着くと、空気中に拡がった雨粒によってか、こんなきれいな夕焼けが待っていた。
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ベストシーズンなのに、出張ばかりで釣りにも行けない日々が続いていた。ようやく取れた平日休に車を飛ばして川へと向かう。