千曲川 8月下旬

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 千曲本流は、ほとんどやったことがなく、魚が釣れたこともない。FFMにしては非常に珍しい話だと思う。でも、忍野もそうだが、あれだけの人を惹きつけるのだから、やっぱりやってみようと、今回、意を決して向かったのであった。


 今回入ったのは、千曲川本流の海ノ口地区の大堰堤下である。

 実は、よく行く「滝見の湯」に向かう途中で橋を渡るのだが、そこからこの堰堤がよく見えて、その上のプールではライズも見える。本流にまったく自信のない僕が行く場所としては、魚の気配が多少なりともあるこの場所しか考え付かなかった。
 この日は、大気が不安定なのか、よくにわか雨が降った。釣り場に着いてからも、遠くで怪しげな雲が見えて気になる。

 川に入ろうと、藪を分け入って行ったところ、突然どどっと川に落ちた。葦原で足元がわからなかったのだ。腰までのウェーダーぎりぎりの深さで、死ぬほど驚いて、焦った。
 しかもそこは目指す堰堤下ではなくて堰堤の上の大プール。戻ろうとしたが、陸地がえぐれていて、足場がない。葦を何本か掴んで、必死の思いで体を引きずり上げた。
 堰堤下には、別のルートで簡単に入れてほっとした。プールを眺めていると、あちこちでライズがある。こりゃしめた、と小さめのパラシュートを結んで慣れないロングキャスト。

 ライズは流心の向こう側なので、リーダー下を16ft位と長めにとって流す。うまく流せているのだが、魚が下からフライをつついているのか、ぼわっと水面が動くがヒットしない。完全に見切られているようだ。

 フライを変えて四苦八苦していると、ついに雨が降り出した。たちまち豪雨に。
 さすが本流、ちょっとした浅瀬でも転びそうになる位流れが強い。これで水量が増えたら危ないので、わずか1時間で退散することにした。

 とほほ。千曲本流で魚の顔が見られるのは、一体いつになることやら。。。