川 6月

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【基礎データ】
○所在地:山梨県早川町
○水系:早川水系
○管轄漁協:早川漁協
○混雑度:●●●○○
 南アルプスの主力河川早川の支流。ヤマメ釣り場として有名 (今回は写真なし)


 


 私は、千曲川上流の支流や須玉川(その上流部である川俣川、大門川)などをホームグラウンドとしている。しかし、その他に惹かれてやまないエリアがある。南アルプスがそれである。

 南アルプスの渓流は、3地域に大別できると思う。一つは富士川の右岸に注ぐ支流とそのまた支流たち。これは、早川、早川の支流(雨畑川、保川、春木川、内河内川など)、大柳川などである。
 二番目は、地図上は一番北にあるもので、釜無川の上流域、その支流である。
 三番目は、天竜川水系の支流。上流部では、藤沢川とか黒川など。

 これらのうち、私が一番よく行くのは、一番目のカテゴリー。特に早川水系である。

 早川自体、大きな川で、その支流も流程の長い立派なものが多い。また、早川は急峻かつ巨大山塊である南アルプスのど真ん中にナイフで切り込みを入れたような形で流れ下っているため、その支流はどれも急勾配をV字谷を穿って流れ落ちる厳しいものである。

 あまたある支流の中では、雨畑川や保川(ほうかわ)が比較的有名だろうか。これらの川では、よほど上流にいけば別であろうが、基本的にヤマメしか釣れない。そういう放流の仕方をしているのであろう。

 保川で週末に釣りをしにいくと、入渓地点(下流部の一箇所のみ)の駐車場にはまだ暗いうちから車が止って夜明けを待ち構えている。釣り人同士会話し、4つある大きな堰堤のどの区間を釣るか話し合うことも多い。また、特にエサをやる人の中には、巨大ヤマメを求めて第4堰堤の更に先まで登山道を遡る人もいる。川に沿って林道や登山道が続いているので、移動は楽なのだ。

 以前、私もそのような腹の据わった源流マンに出会い、私が第3堰堤にエントリーするまでの間、一緒に林道を歩いた。彼曰く、上流に行けば行くほどサイズが上がる由。でかいのを釣るために、彼は自宅でドバミミズを養殖しているそうな(実物を見せてもらったが、ヘビかトカゲと見まがうばかりのデカさに驚愕)。ある時釣り上げた尺ものの腹を家に帰って裂いてみたら、クワガタが丸ごと入っていたそうだ。

 保川は、水が青く流れが強く、谷は著しく深い。堰堤は巨大なビルのようで、とにかく自然と人工の構造物の大きさに、単独遡行をしていると結構怖い。私は彼ほど肝が据わっていないので、第4堰堤まで行ったらそれで満足してしまう。

 他の方のHPで知ったのだが、保川では釣り人の滑落死亡事故も起こっているらしい。とにかく規模がでかくておっかないのだ。こういうところは、単独よりも仲間と一緒に、ゆっくり自然に抱かれに行くというのがいいのかなあ、と思っている。



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