内川 7月上旬

 初めて苗場近辺の川を探ってみた。土地勘がないので、教えていただいた川を中心にきょろきょろと見て回り、結局、激しい藪こぎを要するこの小渓流に入り込んだのであった。

 なにせ地形図もなく、カーナビの地図だけを頼りに入渓地点を探すが、よくわからない。

 結局、いかにも釣り人が止めそうな駐車スペースにまず車を止め、周囲を見渡すと、なんとなく踏み跡に見える所があったので、そこから入り込んでみる。

 ちょっと行ったら、確かに踏み跡である。
 急な斜面がずっと続く。川音がちょっとずつ近づいてくるので、いつかは川に着くとわかるが、何とも不安である。

 熊鈴をジャンジャン鳴らし、笛を吹きながら進む。
 途中、踏み跡を見失い、しかも帰路までわからなくなって、焦りながらグルグルと徘徊する。ようやく帰路を見つけ、目印の代わりに写真を撮って、ちょっとずつ進んで行く。ぬかるみに残る足跡は随分前のもののようだ。

 20分ほどでようやく川に出る。強引に出ようとしたら、崖になっていて、危うく落ちそうになった。崖に沿って歩き、安全に降りられる場所をついに発見。河原に降り立つ。

 正直言って、ほっとした。
 小さいが、いかにもイワナが出そうな渓相で、早速大きめのパラシュートを置いてみると、さっそく反応が。
 ものの1分で最初の一匹。

 その後も、1ポイント1フィッシュという具合によく釣れる。

 ひょっとして、穴場!?
 いかにも出そうな中場所。右の落ち込みから水が左側へと流れており、中央の大岩の前辺りはよいポイントだ。
 予想どおり出たのは27cmほどの魚。もう元気一杯!
 水量は割と多く、底石はしっかりしており、棲む魚はどれも強力。
 小・中規模の滝が多く、激しい藪漕ぎを強いられる。あまりに草木が繁茂していて足元もよく見えず、毛虫の恐怖におののきながら歩いて行く。
 大場所でのキャスティングに夢中になっていて、ふと気付くと、マムシが目の前に!!!  至近距離である。

 ぎゃあぁぁぁあ!!!!!!!!
 年に何人くらい入るのだろう。近所にはほかにもよい川があるので、わざわざ来ないのかもしれない。
 あまりの不安感に、この滝を巻いた所でギブアップ。
 道に上がると、激しい夕立。早く上がってよかった。
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